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COLUMN

海藻コラム

海藻と海草は同じじゃないの?

海藻コラム2回目は、海藻と海草についてお話ししたいと思います。

 

 

目次

 

 

海藻と海草についてのお話しですが、

「海藻も海草も同じじゃないの?」
「何言ってるの?」

と思う方も多いと思います。
当ショップの「おかげさま」スタッフは、もちろん違いは知っているはず?
ですが、私は、恥ずかしながら、海藻の仕事に関わる前までは、海藻も海草も同じモノ、というより、すべて「海草」だと思っていましたので、おそらく、私と同じような考えの方も多いはず。と考え、今回の海藻コラムのテーマ、

 

「海藻と海草は同じじゃないの?」

という疑問についてお話ししていこうと思います。
では、早速始めて行きましょう!

 

 

■今回の海藻コラムを読むと・・・

  1. カイソウには、海藻と海草があることが分かる
  2. 今まで考えもしなかった海藻と海草の違いが分かる
  3. お友だちに豆知識として自慢できる

 

食事の時のちょっとした小話として利用しても良いですし、お子さんへ話して聞かせる知識の1つとしてもお役に立てるのではないでしょうか。
今でこそコラムを書いていますが、海藻と海草のことを知ったときは本当に驚いたものです。

 

 

■今さら聞けない海藻と海草の違い

海藻と海草の違い、「おかげさま」スタッフの中では、知っておかなければならないことですから、今さら聞けない話です。

しかし、一般の方の中では、海藻と海草を混同して使われていることもあり、そもそも、「カイソウ」に海藻と海草があるなんて、考えもしないという場合もあるんです。
ですから、この海藻コラムを読んでくださっている読者の方には、ぜひ、お子さんや、お子さんのお友達、ママ友にも教えてあげていただければと思い書いています。

では、早速、海藻と海草についてお話ししていきますね。

まず、最初にお伝えしたいことは、海には海藻と海草が住んでいます。
海藻と海草は、読み方は同じでも、種類が全く違う生き物です。

私たちに身近なワカメや昆布を海草と思っていた人も多いと思いますが、一般的に食用とされるワカメや昆布、もずく、ひじき等は「海藻」です。

まず、海藻と海草は違う生き物で、両方とも海に住んでいるということを覚えておいてください。

 

 

■海藻と海草、違いを説明すると?

海藻と海草の違いをわかりやすく説明すると、「サメ」と「イルカ」のような違いです。サメとイルカは姿も大きさも似てはいますが、サメは魚類、イルカは哺乳類、まったく違う生き物です。

海藻と海草もそれと同じような違いです。
海藻は「藻」ですから、シダやコケ、キノコなどと同じように胞子から海藻に成長するものと、種子植物のように、雌と雄の受精によって増えるものがあります。

一方、海草は「草」ですから、陸上の植物と同じように、種から海草に成長します。
海草の先祖は、一度は陸で生息をしていた植物が、何かの理由で海に戻ってきた植物なのだそうです。
これは、鯨が陸上生物から、現在の海で生きる生物になったのと似ていますね。

藻類である海藻は、根・茎・葉の区別がありません。
確かに、根のようなものもありますが、あれは、海中で流されないように体を固定する役目のもので、種子植物のように養分を吸う能力はありません。

海草は、種子植物の仲間ですので、根・茎・葉の区別があり、花を咲かせる種類もあります。
海草ですが、一部食べられる種類もあるようですが、基本的には食用になる海草はありません。ジュゴンの主食が海草ですが、ジュゴンが食べているから人間も食べることができるかというとそうではありません。
それに、海草は海藻のように気軽にスーパーでも売っていませんからね。

海草は沿岸域に生息し、アマモ、スガモ、ウミショウブ、イトクズモ等々、世界で約60種類あるといわれています。
その中でもアマモは別名「リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ(竜宮の乙姫の元結の切り外し)」という植物名としては最も長いものとして知られています。

なかなか食用として扱われることがなく、船のスクリューに絡んだり、もずく等の「海藻」に異物として混入したりする等、悪者扱いされることも多いのですが、「海草藻場(もば)」という群れを作って、魚介類の産卵場所や生息場所としての役割もあり、別名「海のゆりかご」ともいわれています。

近年では埋め立てや水質汚染が原因で、その「海のゆりかご」が激減していて、その再生に向けた取り組みが日本各地で行われているそうです

では、海藻と海藻のお話をもう一つ。
海藻と海草はまったく違う生き物ですが、実は共通するものもあります。
それが、光合成です。

海藻も海草も太陽のエネルギーで光合成をしている生き物です。
また、別のコラムで詳しく書きますが、海藻の光合成は、海藻の色や海の深さにも関係をしているんですよ。

 

 

■海藻と海草がごちゃごちゃになって理解している?

私が今回の海藻と海草の違いについてお話ししようと思ったキッカケは、海藻と海草にそもそも違いがあることすら気づいていなかったことを知ったからでした。

海には、海藻と海草が住んでいると知って、ネットで検索すると、私と同じように、海藻と海草が存在することすら知らない人が多く、中には、海藻と海草の区別が無く、認識がごちゃごちゃになった状態で書いているブログの記事を目にして、これはいかん!と思ったからでした。

私たち「おかげさま」スタッフの中では、海藻と海草が違うことは当たり前のことなので、普段お仕事をしているときには、当たり前すぎて気にもとめませんでした。
しかし、今お話ししたように、海藻と海草をごちゃごちゃにして理解している人が多い事実も目にしていましたので、ここはやはり一度、違いを説明しておく必要があると思い、今回コラムにすることにしました。

このコラムの読者には、小さなお子さんをもつお母さんも多くいらっしゃいますので、お味噌汁や酢の物、海藻サラダなどのお料理を食べるときにでも、お子さんに、海藻と海草の違いについて話して聞かせていただけたらいいなと思っています。

■まとめ

今回は、海藻と海草の違いについてお話ししました。

海藻と海草の違い、というよりも、そもそも、その違いがあることすら知らない、また、海藻と海草をごちゃごちゃにしている人が多いことが、すごく気になっていました。
今回のコラムで、海藻と海草の正しい理解が広がり、興味を持っていただけることを願っています!

今回、「おかげさま」のホームページがリニューアルして、コラムという形でお客様に海藻のことをお話しできる機会ができました。
これからもまだまだ海藻に関する疑問がたくさんありますので、いろんな目線からわかりやすく楽しいコラムを書いていこうと思っています。

海藻太郎