羅臼昆布
今回は、私たちの食生活に欠かせない昆布について、昆布の産地はどこで、どんな種類があるのかについて一緒に勉強していきたいと思います。
一般的な知識の範囲内で、昆布の産地で思い浮かぶのは、北海道。
そして昆布の種類ですが、羅臼昆布、利尻昆布…くらいでしょうか。
この昆布の知識が、これからどれくらい深まっていくか、楽しみですね!
では、早速コラムに入っていきましょう!
目次
■今回のコラムのメリット
今回の海藻コラムを読むことで、得られるメリットは…
- 昆布の種類・産地に詳しくなる!
- 料理の用途に合わせて、昆布を使い分けられるようになる!
- お子さんに昆布の種類を教えることができる!
以上の3つです。
今回もぜひ楽しんで読んでください。
■昆布の種類
昆布は、褐藻コンブ目コンブ科の海藻です。
主なブランド昆布、8種類
オニコンブ
ガゴメコンブ
ガッガラコンブ
ナガコンブ
ホソメコンブ
真昆布
羅臼昆布
日高昆布
利尻昆布
この他にも、はじめて聞く名前の昆布もあります。
アツバスジコンブ
エナガコンブ
カラフトトロロコンブ
チヂミコンブ
トロロコンブ
ネコアシコンブ
海藻太郎は、真昆布と利尻昆布しか知りませんでしたが、多くの昆布がありますね。
では、次は昆布の産地を見ていきましょう。
■天然昆布と養殖昆布の産地
昆布の主な産地は北海道沿岸と東北地方の太平洋側の沿岸。
天然昆布の収穫は、小舟から海中を見ながらマッカと呼ばれる昆布採取用の竿を使ってとったり、海岸に打ち上がった昆布を拾って収穫する方法があります。
収穫した昆布は、砂がつかないように、小石を敷き詰めた浜辺に天日干しします。
天気が良ければ半日程で乾きますが、乾燥している時に雨が降って昆布に雨水があたると昆布がダメになってしまうため、雨が降りそうな日は天日干しができません。
日高昆布 天日干し
そのため現在は専用の乾燥機を使って昆布を乾燥させるところも増えてきました。
ただ、昆布の品質に厳しい人からは、乾燥機で乾燥させた昆布よりも昔ながらの天日干しで乾燥させた昆布の方が美味しいと言われています。
ここまでは天然昆布の話ですが、昆布は養殖もされています。
養殖されている昆布は主に、真昆布、日高昆布、利尻昆布、オニコンブで、それぞれ収穫されるまでに品種によって1年や2年など期間と手間がかかります。
昆布の主な産地は、北海道沿岸と東北地方の太平洋側の沿岸と言いましたが、今では千葉県、神奈川県の北海道から南の海で養殖が盛んに行われています。
夏になると昆布は枯れてしまうため、北海道や東北のように2年で収穫するような昆布は養殖できないので、1年物の昆布しか育てられません。
1年物の昆布は昔、商品価値が無かったそうですが、今は日本の食生活も代わり、早く煮える1年物の昆布の需要も出てきました。
日本の昆布の年間生産量は10万~12万トンで、そのうち65%が天然物、35%が養殖物です。
そして天然物の95%が北海道産です。
■昆布についてコラムを書こうと思った背景について
今回、昆布のコラムを書こうと思ったきっかけについてお話ししたいと思います。
お中元、お歳暮等のギフト時期になると目にする昆布ですが、お料理や鍋の出汁としても日頃から使われていて、私たちの食生活には欠かせない存在となっています。
私も昆布は大好きですが、昆布の産地を改めて考えてみた時に、北海道しか思い浮かびませんでした。
たしかに、天然の昆布の生産量の95%が北海道産ということもあって、昆布は北海道と漠然と思っていたのですが、今は養殖技術も発達していますし、また昆布といっても高級食材になる昆布から、駄菓子屋で売られているような庶民的な昆布もあり、用途にあわせたいろんな昆布があるのだろうと思ったため、今回コラムとしてお届けしながら昆布についての知識を深めていきたいと思ったからでした。
実際、真昆布や利尻昆布、羅臼昆布は不動の高級昆布ですが、トロロコンブやお菓子に使われるような昆布は、名前も聞いたことがないような食用昆布でした。
そして、養殖技術と日本人の食生活が変化したことを背景にして、北海道からはるか南の海でも、昔は商品価値が無かった昆布が、食用として利用されるようになったなど、今回コラムにしなければ一般的には知られていないことがいくつか分かってきました。
それから、余談ですが、沿岸の環境の水質浄化のために昆布の養殖をしている地域もあるようです。
昆布は調べると奥が深いですね。
■昆布の種類と産地についての重要なポイント
昆布の種類と産地について重要なポイントがあります。
それは、昆布の産地が北海道と東北だけではないということです。
もちろん天然の昆布の産地は、ほとんどが北海道です。
しかし、養殖の技術が発達し、北海道よりも南の海、今は千葉県、神奈川県の海で養殖されています。しかも養殖されている昆布の高級品種は真昆布ですが、真昆布は本来2年物といって、収穫されるまでに2年かかります。しかし千葉県や神奈川県の温かい海では1年物です。 2年育たないのですが、煮ると早く柔らかくなるので、早煮昆布という名前で普及しています。
早煮昆布
同じ真昆布ですが、産地によって価格も大きく変ります。
天然の昆布はほぼ北海道、養殖も北海道や東北。養殖の技術が向上していますが、天然と養殖を比較するとまだまだ天然が美味しいといわれています。価格も天然のほうが高価です。ですから昆布はやっぱり北海道ですね。
■まとめ
今回は昆布の種類や産地、そして昆布にまつわる豆知識についてお話ししました。
スーパーへ買い物に行く時には、ぜひ昆布コーナーで種類・産地・価格に興味をもって見てみてください。今晩の味噌汁の出汁はいつもとかえてみよう!◯◯産の昆布は旨みが深いなぁ!
など新しい発見を楽しんでいいただけると嬉しいです。
海藻 太郎
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